「スマホ脳」の脱却の仕方。

woman taking picture near water on mobile phone エッセイ
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「スマホ脳」という本が流行った。そのなかで、著者は我々人間の脳は狩猟採集に適したようにできていて、新奇なものにつねに惹かれるというのだ。

新しいものに惹かれというのは、また、ネット社会では非常なリスクとなる。

ソーシャルメディアは我々の注意をいかに引くかに戦略を費やしている。

僕らはそれにどう向き合うか。

僕らの脳はネットに向いていない。

ユーチューブを始めてから、アナリティクスをしきりに確認するようになった。おそらくはどんなに間が空いても十分に一回の割合で画面をチェックしている。

最近、「スマホ脳」という本を読んだが、スマートフォンにによって、我々の脳は悪い影響を受けIQも下がってきているというのだ。スマホのアプリはそのどれもが、私たちの注意を引くように設計されていて、私たちは脳は知らないうちに依存状態にされてしまっている。

あなたは今日何回Xのアプリを開いたが覚えているだろうか。あなたは何回インスタグラムのコメントを確認したか記憶していますか。無意識で、そういう操作をしている限り、私たちはたとえ軽度であれ、スマホ依存あるいは情報依存になっている。

ひとの脳は常に新奇な情報を欲するようにできている。つまりニュースメディアも危ない。僕は以前、ある無料で読めるニュースメディアの会員になっていた。ネットのニュースメディアは、紙の新聞と違い、短時間で多くの読者を集める必要がある。極端なことをいってしまえば、内容はろくでもないようなものでも、タイトルで刺激的なことを暗示をしさえすれば大方の読者はそこに引き込まれるし、案外満足もするものだ。

実際、内容は平凡極まりないのに、タイトルだけは大仰であるのが、もはや常識となっている。当然だけれど、こういう情報の接種の仕方は脳に影響する。

「スマホ脳」でも書かれていたが、人類の歴史のほとんどは狩猟採集に時間を費やしてきた。つまり我々の脳は狩猟採集に適したようにできていて、それはつねに危険を避けるために新奇な情報に執着する傾向がある。

現代における狩猟採集はまさにニュースメディアをふくむ情報だ。情報過多という言葉が一時期流行った。グーグルが普及しだして、みながブログやTwitter(現X)を気軽に始め出したころだ。読書はじっくりと時間をかけてひとつのことを咀嚼する過程がある。テレビは危うい。しかし、インターネットはさらに危うい、なぜなら、充分にものを考えるひまもなく、次々に情報が入ってくるからだ。

我々の脳はキャパシティが決まっている。一度に処理できる分量に限りがある。しかし、インターネットの情報はそれを凌駕している。だいたい論者はそのようなことを口をそろえていっていた。僕もそれが間違ってはいないと思う。

我々の脳は先にいったように、狩猟採集に適したようにできている。つまり、新奇なものを常に求めている。インテーネットは新奇なものにわざと目を向けさせるようにできている。これは当然脳に負担がかかってしまう。やはり、メンタルを正常に保つため、脳を健康に保つためにも、スマホとの付き合い方を調整しなければならない。

ネット依存脱却の方法は「運動」と「メディテーション」

そこで、「スマホ脳」の著者は運動をすすめている。激しい運動ならなおさらいいと言っている。ランニング、水泳、トライアスロン。それにより、脳の機能が調整され、スマホからの依存状態を脱却できるというのだ。

なぜ我々の脳がスマホに依存するのかというと、それは、我々のドーパミンが過剰に分泌されることによる。ドーパミンが分泌されると、われわれは興奮し気持ちよくなる。ポルノ依存もその一種だ。しかし、ドーパミンの過剰分泌は、オーバーシンキングや過剰労働、過集中を引き起こし、うつ病の原因にもなったりする。

いいかえれば、スマホとの付き合い方を変えたければ、ドーパミンをコントロールすればよい。ドーパミンをコントロールするには、セロトニンという脳内ケミカルが必要となる。

「スマホ脳」の著者は激しい運動をすすめているが、セロトニンを増やすというだけなら、軽い運動でもいい。精神科医でユーチューバーとしても有名な樺沢紫苑氏は、朝散歩をすすめている。朝の日の光はセロトニンを多く含んでいるので、朝太陽の光を目に浴びるだけで、私たちはセロトニンを摂取できる。くわえて、散歩など軽い運動は体の様々な器官を刺激し、セロトニンの分泌を促進する。

インターネットは生活に必要不可欠なものだが、問題は過剰にコンテンツを摂取することにある。その原因はドーパミンにあるわけだから、ドーパミンさえコントロールできれば我々の依存状態も一応は緩和される。

メディテーションもまた効果がある。メディテーションは「いま・ここ」に集中する作業のことであるので、インテーネットの様々な刺激からくる空想とは反対の効果がある。僕は毎日歩きながらメディテーションをしている。歩いているときはスマホを触らないし、そうしたことが習慣になっている。

スマホを触らない時間を作るというのも非常に効果がある。これも一種のメディテーションだ。スマホを触らないとき、何かをしていなくてはいけない。本を読むとか、料理をするとか、ランニングをするとか、そして、そういう作業しているとき、我々は目の前の仕事に手中しいる。メディテーションは「いま・ここ」に集中する。けして、メタバースにとぶわけではないし、どこのだれかよくわからないひととコミュニケーションをするのでもない。

私たちの脳はフィジカルの一部だ。脳を手や足のように運動器官と捉えることも大切。消化機能が改善されれば脳も改善されるし、またその逆もあり得る。

スマホの影響は我々の脳だけのことではなく、我々の体全部への影響も考慮にいれなければならない。生活習慣が体を作るし、となれば、生活習慣を整える必要がある。スマホは我々の生活の一部だ。それを否定せずどうやって付き合っていくか真剣に考えるひつようがある。

では、また!

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