エッセイ 自分のアイデンティティなんて探さなくていい。 「自分らしさ」や「本当の自分」といったものをアイデンティティと呼んだりするが、果たして自分がそう思う、あるいはそう思いたい自分というのは実際に存在するのか。記憶というのはあいまいなものだ。過去を振り返っても友人と認識がまったく食い違っていたということもよくある。不完全な記憶に基づいた「アイデンティティ」というのもやはり不完全でもろいもの。 2024.04.09 エッセイ