2021-11

小説

ベテラン作家の話。 [短い小説]

編集者の桑原は、ベテラン作家の田野瀬の原稿が大幅に遅れているため、その進捗をさぐるため、彼との打ち合わせに出向いた。酒を飲む予定で、その前に、喫茶店で待ち合わせをすることになった。田野瀬は早くに来ていた。彼は喫茶店にいる間、自分の不快感を話した。
エッセイ

中道を行く。色んな影響を受けて、結局は程よい方法を見つけた。

中道を行くというのが、人間にとってもっとも理想的な生き方なんだろう。私は、悟った人間ではもちろんないが、色んな影響を受けているうちに、意図せず、程よい方法を見つけた。影響されやすい人間はつらい。自信がないからそうなる。でも、心配しなくとも、自然にゆだねると、中道には近づくんだろう。
エッセイ

歴史は変わる。変化を受け入れることは、人間の持つ最大の能力。

歴史の本を見るまでもなく、ひとつの国が繁栄をいつまでも継続できないことは、常識的にみなが知っていることだ。しかし、そうはいわれても、変化というものに、ひとは恐怖する。一方、歴史は市民の図太さも伝えている。人間の最大の武器は順応。そのことに信頼してみても良いかもしれない。
エッセイ

作家の落ち着いた生活。規則正しい生活と作品との関係。

作家のなかには、意識的に、落ち着いた生活をしようと心がけるひとがる。そして、当然ながら、規則正しい生活は作品にも影響してくるものだ。相関関係がある。庄野潤三さんは、自覚的に、静かに生きようとした作家のひとりだ。彼の個性的な作品は、彼の生活の反映となっている。
エッセイ

書くことの喜び。書くことは音楽、その快感。

書くことにも快感はある。言葉には、音があるので、それが連続すると、メロディとなるのだ。役者は、三日やるとやめられなくなるというが、それは彼の体が音楽を刻んでいるから。小説を書くことも同じ。彼の体は楽器となっている。そして、音は脳を刺激してやめない。