2021-09

エッセイ

文章は難しい。山川草木になるように書く。

文章は難しい。文章を書くひとはそこに意図を持ち込む。野心とか虚栄心とか。しかし、そうなると自然体でなくなる。山川草木から離れる。良い文章というのは邪念がないものだ。すっと書くものだ。山川草木がただそこにあるように、文章も自然にならなくてはいけない。
エッセイ

眠られない夜。つらい、でもそれも神秘であるようだ。

眠られない夜は誰もが経験する。つらい。考えてもしかたのないことを考え、疲労ばかりが蓄積せる。そして、時に死を思う。それも、神秘ということはできる。精神の試練(浄め)は苦痛に満ちているもの。苦痛によってしか、人間は変わることはできない。神秘とは苦しみなのだ。
小説

雨の景色[短い小説]

ユキは、朝からパソコンを開いて仕事をしていた。彼女は文章を書く仕事をしていた。雨が降ってきて、雨音を聞くと、作業ははかどった。雨は彼女に、ある景色を思い出させた。雨の日、坂道が光を反射していた。その光は、彼女が近づけば逃げて行った。
エッセイ

努力しないとどんどん弱っていく。

努力しないとどんどん弱って行くもので、努力というのはまさに健康に直結しているのだ。私はでも最近、あまりに疲れていたために努力ができなかった。しんどくてもやるという方法には限界がある。しんどいときは休むのがいいが、自分を追い込んでなかなかできない。自分を手放すこと。
エッセイ

秋は一年のなかでもっとも感傷的。私が好きな季節。

秋は、一年のなかでもっとも感傷的な季節だ。暑さが消えて、不意に寂しくなる。寂しくなるが悲しくはない。ほどよい感情。しかし、同時に秋は思考が忙しくなる季節だ。考えてばかりいると、感傷が追いやられる。秋を感じるには、思考を手放す努力をしなければならない。
小説

秋の道のり[短い小説]

茂木は、自転車で遠くまで行くのが好きだった。始めは遠出をする予定はなかったが、気が付くと知らない土地へ来ている。彼はスポーツをしているわけではなかった。日頃の鬱憤を晴らすために自転車に乗っていた。彼はプログラマをしていたが、絵描きになりたかったのだ。